神奈川県漢詩連盟        

        一緒に漢詩を作り、漢詩を楽しみませんか      
             あなたは アクセスカウンター 人目のお客様です

   
 神奈川県漢詩連盟
とは
 連盟からのお知らせ 開催行事  漢詩初心者入門講座  エッセイ:漢詩と私
城田六郎さん
 漢詩募集中の漢詩大会
トピックス
中国語による上の詩の朗読朗読
金港こんにゃく問答
漢詩初お目見え
(初心者用作詩講座)
開催中の講座の紹介
漢詩サークル
 会員からの寄稿
大森冽子さん
特別寄稿
会員の作品
柴本信子さん
フォト&漢詩
講演会
漢詩鑑賞
会報:漢詩神奈川 
詩作り参考書の紹介
漢詩作りに有用な
サイト

入会案内と申込
お問合せ 
リンク
鈴木栄次氏画
 

  上の漢詩鑑賞

これまでの漢詩鑑賞は全て「漢詩鑑賞」欄に掲載されています


    【通釈】 起句 山も川も草も木も、荒れはててものさびしい。
        承句 十里四方なまぐさい風が吹きわたる、ここは戦いが始まったばかりの新戦場である。
        転句 軍馬も進まず、兵士たちもおし黙ったまま一語も発しない。
       結句 今私は(大軍を率いて旅順攻略に向わんとして)、金州城外の夕日の中に立ち尽くしているのだ。

    【語釈】 
金州城 遼東半島の南部にあり、旅順港の後背に当る要衝の地。その城外南山で激戦があった。

       轉   うたた。いよいよ。ますます。

       荒涼  荒れはててものさびしい。

       腥   なまぐさい。

       征馬  軍馬。

       前   すすむ。

       斜陽  西に傾いた太陽。夕日。


    【押韻】 平声、陽韻。涼、場、陽

    【解説】  乃木希典(1849-1912)は明治の将軍。陸軍大将。長州藩の出身。
       若くして戊辰戦争に従軍。維新後、西南戦争には連隊長、日清戦争には旅団長として従軍。
       日露戦争には第三軍司令官として旅順要塞を攻略、さらに奉天会戦に加わった。
       日露戦争の功により爵位を授けられ、明治天皇の命により学習院院長となったが、明治45年
       明治天皇の大葬の夜、妻静子と共に自刃殉死し、その清廉な武人の一生を終わった。
       なお乃木家の二人の男児はいずれも軍人として日露戦争で戦死した。
       この詩は明治37年6月6日、第三軍司令官として遼東半島に上陸、旅順攻略に向う途中、金州
       城外南山での作。ここ南山はその直前5月26日の第二軍による激戦において乃木の長男陸軍
       中尉勝典が戦死した地である。
       大軍を率いて、まさに祖国の存亡をかけた決戦に臨もうとし、自らの長男の戦死の地に立つ、
       武将の悲壮な心情を見事に歌い上げた不朽の傑作です。
                                      (玉井幸久)