神奈川県漢詩連盟


● 会長挨拶
 
 
 


神奈川県漢詩連盟会長
三村公二
漢詩を鑑賞する、または、作る仲間に入りませんか 
  神奈川漢詩連盟のホームページにようこそお出でくださいました。先ず皆様に「本連盟とその活動」についてお知りいただき、ついで平成29年7月1日より会長に就任した私の考えている「連盟の今後の課題と対応」について述べさせていただきます。

                   -神奈川県漢詩連盟とその活動内容-
★神奈川県漢詩連盟の概要:
 神奈川県漢詩連盟は県下の漢詩愛好者の交流・研鑽の場として、平成18年10月に発足してより満10年を経過し、現会員約300名弱を擁しております。 その活動は、“漢詩を学ぶ、漢詩で遊ぶ”をモットーに県民相互の交流を下記の如く広範囲にわたり展開しております。又、全日本漢詩連盟と連携した活動も行っております。

★活動の概要:
1、年2回、会報「漢詩神奈川」を発行し、作詩力の向上、漢詩鑑賞に資する記事、会員からの投稿、会員間の研鑽・県民との交流の情報などを提供します。
2、秋期に研修会、吟行会を開催し、会員相互の研鑽を図っています。
3、これから漢詩の勉強を始めようとされる方には、毎年4~6月に計5回の初心者入門講座を開設しております。但し、 講座終了後、受講生が自発的に作った漢詩サークルが既に11、詩吟団体岳精流日本吟院の漢詩研究サークル2と合わせて合計13サークルがあり、それぞれ講師がついて二ヶ月に一度の頻度で勉強会を実施しております。
4、各サークルの勉強の成果を年に一度「サークル交流会;バトル漢詩甲子園」と名付け て競い合っております。
5、漢詩の鑑賞会はそれぞれ目的と内容が異なる「A」,「B」,「C」と女性会員だけの「霧 笛(無敵)女子会」の四つがあり、詩作をしない人も広く漢詩を楽しんでいます。  
6、漢詩にかかわる講演会を年1回開催しています。講師は主として石川忠久先生です。  
7、漢詩集「神奈川清韻」をこれまで2度発刊致しました。
8、平成24年4月1日に「神奈川県漢詩連盟」のホームページを開設しました。
9、平成28年10月19日に創立10周年を迎え、記念式典を開催しました。
10、平成29年3月17日に創立10周年記念漢詩大会を地域とのコラボレーションを目指 して、詩題は「横浜中華街・中華料理」として開催しました。

                -神奈川県漢詩連盟の今後の課題と対応-
  神奈川県漢詩連盟の活動については石川忠久先生から「金河の新様式」と事ある毎にお褒めの言葉を頂いてきたが、他県に比べていったい何が優れているのだろうか?お褒めの言葉は神漢連の何に対しての事なのだろうか?新様式とは何を指しておっしゃっておられるのだろうか?これまで夢中になって取り組んできた事柄に対する先生のお言葉なので、ここで一度立ち止まって、そのお言葉を再検証し、我々なりに再整理してみる必要があると思っている。一方では、神漢連に弱い処は無いのか、今後の更なる発展の為には何を強化していかなければならないのかも同時に検証してみる必要があると思っている。
  それには先ず、現在、漢詩界が置かれている現状と今後どの方向に向かおうとしているのかといった背景を十分に認識する必要があるが、全漢連からその具体論が明示されているわけではない。しかし、基本姿勢は漢詩の裾野を広げ、漢詩愛好家を増やしていくという事だろうと思われるので、その観点からの私自身の問題認識を先ず述べてみたい。浅学菲才の身ゆえ誤って理解している点も多々あるかと思うがお許し願いたい。
 1、漢詩は果たして絶滅危惧種なのだろうか?
   ・平成19年3月の漢詩大会の石川先生ご講演に開港記念会館の大講堂(定員450名)が聴衆で満
    員になり、 立ち席の方までおられたという事実は何を意味しているのだろうか?
   ・毎年実施している初心者入門講座に、30名前後の方が応募してくる事実をどう理解 したらよいの
    だろうか?
  2、漢詩連盟(含む、神漢連)は漢詩を作る人だけの連盟なのだろうか?  
   ・石川先生のご講演に集まったのは自分で漢詩を作っていないが、漢詩が好きだという 方々で、且
    つ、連盟以外の人が多かった。    
   ・入門講座に「漢詩の鑑賞と作詩」と「鑑賞」の2文字を加えたら約2割応募者が増えた。鑑賞希望の
    人達に連盟としてどのように答えていったらよいのだろうか。
  3、現在、我々が取り組んでいる漢詩は古代中国(特に唐宋の時代)の詩を対象にしており、 その為の   種々の規則がある。漢詩普及の立場から見て、今後どこまでその縛りが必要であろうか?
   ・平仄の無い漢詩は季語の無い俳句と同じで漢詩とは言えない。入門のお遊びとしては 面白いが
    、詩にはならない。
    ・一方、中国人が現在の四声に従って作る漢詩は平仄がでたらめである。これは現在と唐宋の時代
    では四声が異なる為だと言われているが、これも違った意味で今後の課題になるであろう。中国
    語の調べを大事にする伝統を守り、平仄の規則に則って作 詩することは重要と考えるからである。
    ・和語の使用が禁じられているが、平仄がない国字の使用、中国と日本で意味が異なる 漢字の使
    用はともかくとして、例えば今や世界語になっている「津波」という言葉が 使えず、「海嘯」と言わな
    ければならない不自然さを解消していくのが今後の課題で はないだろうか。このままでは現在のさ
    まざまな社会現象を自由に詠い難い。   
   ・旧字の問題も同様である。中国の子供たちが簡体字で漢詩の素読をしていると聞いて いるが(教
    科書有り)、簡体字の漢詩との調整は将来どうしていくのだろうか?   
   ・その他、冒韻の規制、対句の必要要件(規則)等々については、それとなく決まって いるが、初心
    者にも分かるように整備・明文化されていない。

  神漢連内でこのような議論をしようとする時に、一番問題になるのは、中国文学(漢詩を含む)を基礎から勉強した学問レベルの人材が少なく、十分な理論武装が出来ない点であり、これが神漢連の一番の弱点ではないかと思っています。又、同様の観点から言えることは、漢詩作法の中級・上級レベルの講義をやれる真の実力者が少ない事(他の漢詩連盟も同様のようであるが)も神漢連の弱点の一つだと思います。これらの弱点を補っていくにはどうしたらよいか、神漢連の強みである入門講座に始まるサークル活動を更に強化していくと同時に、その弱点の強化を今後の大命題として模索していきたいと考えています。
  一方、新しい流れとして、「スマホで漢詩」の言葉で代表されるように“スマホ、パソコン”を利用した漢詩作りの芽が、神漢連内に既に育ちつつあります。作者の感性が重要となる漢詩の世界では、将棋や囲碁のようにAI漢詩というわけにはいかないが、これから漢詩作りに取り組もうとする若い人達にとっては必要不可欠の手法と考えられるこられの芽をうまく育てて(強化して)、将来の漢詩作りの有力手段として神奈川から全国に発信していけるようにしていきたい。この時には上記の種々の規則の明確化が重要になってくるのは言うまでもないので、全漢連との連携がより重要になってくるでしょう。
 又、鑑賞と詩作は両立するという前提で、作詩はしなくても鑑賞という立場で漢詩を楽しめる場を連盟の中に作っていきたいと願っています。詩作だけが連盟の目的ではなく、神漢連を詩作の予備軍ともいうべき漢詩の好きな人達の集まる場にしていきたいと思っているからです。このように鑑賞というジャンルまで広げて考えれば、漢詩は決して絶滅危惧種ではないと言っても良いのではないでしょうか。
  昨年、全漢連をヘッドとする新しい全国組織が出来たが、上記のような課題について皆さんの自由闊達なご意見を頂いて、それぞれに対応した新しい提案を神漢連から全国の漢詩連盟に順次発信していきたいというのが私の今の思いです。
  やりたい事、やらなければならない事は多いが、あくまでも身の丈にあったやり方で、決して背伸び、無理をしないという事を前提に、会長としての務めを果たしていきたいと考えていますで、皆様方のご支援、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
 
 
● 規約  
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● 組織と役員
 
  理事    石川省吾、岡田泰男、玉井幸久、古田光子、横山真吾、櫻庭愼吾
  会長     三村公二
  副会長   水城まゆみ、中島龍一
  執行理事 三村公二、水城まゆみ、中島龍一、高津有二、香取和之、吉岡昭夫、室橋幸子、川上修己
        飯島敏雄
瀧川智志、
  監事    柴田洋、松井秀人、新井治仁、大森冽子、山口幸雄
  特別相談役 岡崎満義 
 相談役   住田笛雄
  顧問    石川忠久、窪寺啓、浅岡清明、三上光敏、池上一利
  事務局長 高津有二、 事務局次長 香取和之
  運営委員 家吉幸二、犬飼尭、牛山知彦、岩波弘道、山岡健郎、芝公男、細江利昭、篠崎吉之


連盟の役員会